【考察】キハ183形100番台を見分ける(その1)

 第1回目の「その1」では、キハ183形100番台が改造された際、塗装やロゴマーク等による差異ではなく構造上の差異が生じている点に注目することにします。その際、4両のキハ183形100番台が五稜郭車両車両センターと苗穂工場でそれぞれ2両ずつ改造された点に注目する必要があります。101号と103号は五稜郭車両センターで、102号と104号は苗穂工場で、それぞれ改造されていますが、両者の間では外見上明らかな差異が生じています。 では、具体的に見てみることにします。

①前面貫通扉上方の手すりの位置

 前面貫通扉上方の手すりの付け方が、五稜郭車両センターで改造された101号、103号と苗穂工場で改造された102号、104号で明確に異なります。下の写真から分かるように、前者は垂直方向に、後者は水平方向に手すりが取り付けられています。更に垂直方向に取り付けられている101号と103号でも、101号の方が103号よりも貫通扉に近い位置に取り付けられています。

▼貫通扉上方の手すりの位置(左上101号、右上102号、左下103号、右下104号)
キハ183_100 キハ183_100

キハ183-103 キハ183_100

②称呼標記の取付位置

 称呼表記の取り付け位置にも個体差があります。称呼表記とは下の写真のもの(写真はキハ183-1507のもの)で1位側と2位側にあります。国鉄の場合、特急形はペイントではなく銘板と同様に金属製のものが取り付けられていました。

▼称呼表記(2009.10.10撮影)
称呼表記

 各車両の称呼標記の位置を見てみると、五稜郭車両センターで改造された101号と103号は、雨樋のそばに取り付けられており、101号は雨樋のほぼ真下、103号は101号よりもより客室側に取り付けられています。それに対して苗穂工場で改造された102号と104号は乗務員用扉よりも前方(運転席側)に取り付けられており、102号と104号の取付位置はほぼ同じです。

▼称呼表記の位置(左上101号、右上102号、左下103号、右下104号)
キハ183-100 キハ183-100

キハ183-100 キハ183-100

③新鮮空気導入装置横のランボードの取付位置

 新鮮空気導入装置横のランボードの取付位置も五稜郭車両センターで改造された101号、103号と苗穂工場で改造された102号、104号で異なります。103号と104号の同じ側を側面から写した写真がありますので、それで比較してみます。

▼末の写真は103号、下の写真は104号
20180205_01.jpg

20180205_02.jpg

 これを見ると、運転席寄りの新鮮空気導入装置横のランボードの位置について、103号よりも104号の方は後ろ寄りについていることが分かります。 拡大写真で確認してみます。

▼左は103号、右は104号のそれぞれ該当部分
キハ183-103 キハ183-104

 こうして比べてみると、確かに、103号は行先方向幕中央あたりにランボードの端がありますが、104号ではそれよりも客室側にランボードの端が寄っており、だいたい行先方向幕の客室よりの端あたりからはじまっています。管理人の手元にはちょうどよい写真がありませんが、101号は103号と同様、102号は104号と同様の位置に取り付けられていると思われます。(交友社から『魅惑のJR車両たち 動止フォトグラフ』(広田尚敬著、1990年)という写真集が出版されています。ここに102号の真横からの写真がありますが、確かに104号と同じ位置にランボードが取り付けられています。)

注記
 『RM MODELS』186号(2011年2月号)のキハ183系に関する記事(「TOMIX〈オホーツク〉セットを使って・・・北の味覚、キハ183系を味わい尽くす!Part2」)の中で、五稜郭車両センターで改造された101号、103号と苗穂工場で改造された102号、104号とでは、先頭側の新鮮空気導入装置横のランボードの取り付け位置が異なっているという記事が紹介されており、④はその記事をもとに記しました。

④JNRマークの取付位置

 最後はJNRマークの取付位置です。国鉄時代の特急にはJNRの文字が金属製の銘板によって車体に取り付けられていました。改造によって誕生したキハ183形100番台も例外ではなく、きちんと取り付けられています。この取付位置が、102号と101号、103号、104号で異なるのです。102号は他の3両に比べて明らかに行先方向幕寄りに取り付けられています。手元に写真のある102号と104号で比較してみます。

▼左は102号、右は104号
キハ183-102 キハ183-104

 101号と103号についても雑誌の写真等で確認してみると、104号と同様の位置に取り付けられていることが分かります。

 このように、各車両が改造された際、このような差異が生じたことにより、車番のはっきりしない車両でも、かなりの確率で車番を特定することができます。第2回から第4回では、国鉄標準色、新特急色、HET色ととかち色の各時期の写真を見比べて車番をどこまで特定できるか考察してみようと思います。

※小さな画像の一部「鉄道模型工作記録帳」の管理人様提供。禁転載。

《更新履歴》
2010.07.16 記事を掲載
2010.07.18 記事を更新
2011.01.18 記事を更新
2018.02.05 記事を全面的に書き換え

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コメント

No title

101、102、103で発電機関の煙突も違いますね。
104は102と同じようですけど

2011年01月19日 13:18 from こむめURL Edit

Re: No title

お久しぶりです。コメントありがとうございます。煙突の位置についてははじめて気づきました。もっとこの部分のアップの写真を撮っておくべきでした。

2011年01月19日 22:23 from dc183URL

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